今日紹介するのはこちら
韓国の一般的な?男性の視点で描かれたフェミニストになった彼女との価値観の違いに悩む物語。
あらすじ
主人公と彼女とは4年前に遠距離恋愛になってしまうことを理由に一度別れていたが、偶然再開したことで主人公の気持ちが再燃。
主人公が復縁を迫るも「あの時だから付き合えた」んだと彼女には相手にされない。
それでもしつこくお願いして、最終的に”主人公側から別れを切り出したら100万ウォンを彼女に渡す”という取り決めのもと復縁することになった。
そんな主人公から見た今の彼女はボーイッシュを飛び越えて「BOY」のようだった。
主人公は4年前の「女の子らしい」女の子に戻してみせると決意する。
「僕」の価値観は…
守る守ると何度も言うが、自分の経済的基盤の上に立たせることで、束縛し所有したがっているのが見える。
主人公が彼女に何かをしてあげるという描写も多いが、彼女の気持ちを考えようとせず自分の気持ちを押し付けてばっかりのためズレていると感じる。
きみのためにこんなに良いことしてあげてるんだからお前が変われと、自分にとって都合のいい女に変えようとしているのが見えてきて嫌だった。
変わる必要があるのはどっち?
なんかの本か記事で、マジョリティがマイノリティに言う嫌いには権力構造を強化することにしかならないって書いてあったけど、マジョリティが『お前が変われ』ってマイノリティに言うのもそういうことだよね。
「今の搾取構造が快適だから維持したい」
だから搾取されるままでいてねって言ってる。
変わることをフェミニストになった彼女に強いている。
ほんとに好きなの?って思うよね。
世間が変わるのはいつ?
こういう弱者の権利とかっていきなり変わらないよね。
男性だから女性だからこうしろっていうのがないことが当たり前って世代が大人にならないと。
目を背ける権利
自分が困ったとかしんどい思いをしたって経験がないと共感できない。
その共感も相手が感じてることをそのままには感じられない。
自分の経験を通してしか物事を見れない。これも一種の色眼鏡ですね。
だから女性がどういうことに怯え不便不自由を感じているか男性側からは見えないしわからない。
きっと対話が必要なんだけど、この本の主人公スンジュンのように男というカテゴリで性犯罪者と自分が一括りにされてるように感じて反発が起こる。
そして不機嫌を露わにし対話を放棄する。
マジョリティ側はそうやって目を背けていれば、不都合は起こってないものとして扱える。
目を背ける権利を持っていることこそが特権階級の証。
女性ばかりが被害者といいたいわけではない
人は様々な属性を持っているから、ある属性ではマジョリティだが別の属性ではマイノリティってことはある。
女性というマイノリティの属性を持っていても他でマジョリティの属性を持っていることもある。
日本であれば日本人であることはマジョリティである。
外国ルーツの人々の扱いに対して目を背けていられる。
このようにどこかで踏みつけにしてしまってる可能性は誰にだってあることを自覚して学び続けないといけない。