【レビュー】ドラクエの物語はなぜ人を惹きつけるのか?──物語視点で読む『ドラゴンクエスト』

読書レビュー

ドラクエといえば、日本を代表するRPG。

「なぜドラクエはここまで多くの人に愛されるのか?」

その答えを、物語という視点から深掘りした一冊を紹介します。

本の紹介

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こんな人におすすめ!

✔ ドラクエ好きな人 → シリーズを貫く物語の魅力を新たな視点で楽しめる!

✔ ゲーム好きな人 → 「ゲームのストーリー作り」に興味がある人におすすめ

✔ あまりゲームをしない人 にも→ ドラクエがなぜ文化的な影響を与えたのかが分かる

読み終わったあとにはドラクエがしたくなってるかも

この本を手に取った理由

図書館を歩いているときにふと目に入った一冊。

「ドラクエって有名だし、一作だけプレイしたことがあるし…」と気になって手に取ったのがきっかけでした。

読んでみると、単なるゲームの歴史本ではなく、「ドラクエという物語」をテーマに、開発者のインタビューや時代背景を交えながら分析する内容。

ゲームとしてだけでなく、一つの文化としてのドラクエを見つめ直すことができる本でした。

心に残った一節

本来目指したのとは別のネットワーク機能が実装された前作『ドラクエIX』がシリーズ最大の売り上げを記録し、堀井にとって長年の夢であったネットワーク要素を実現した『ドラクエX』がそれに及ばなかったという事実には興味深いものがあります。

開発者の理想と、プレイヤーの求めるものが必ずしも一致するとは限らない──これはゲームに限らず、すべての創作に通じる話だなと感じました。

読んで感じたこと

ドラクエは「変化と継続」のバランスを取りながら成長してきた

シリーズが長く続くゲームでは、「昔ながらの良さ」と「新しい挑戦」のバランスが難しい。

ドラクエも例外ではなく、「過去の成功にとらわれず、時代とともに変わりながらも、根本の物語性を守る」という試行錯誤が続いてきたことが分かりました。

「やりたいことを詰め込めばヒットする」とは限らない

例えば、『ドラクエIX』のすれ違い通信機能は、開発者の本来の狙いとは違う形で受け入れられ、大ヒットにつながりました。

逆に、『ドラクエX』はオンライン要素を全面に押し出したものの、必ずしもシリーズ最高の売上にはならなかった。

「作り手の理想」と「プレイヤーのニーズ」のギャップについて考えさせられました。

「ゲームの中の物語」がプレイヤーの行動を変える

『ドラクエIX』では、すれ違い通信で宝の地図が手に入る仕組みがありました。

結果として、「人が集まりそうな場所にみんなが集まる」という現象が起こった。

これは、のちに『ポケモンGO』のジムに人が集まる現象と似ているなと感じました。

ゲームの仕組みが、プレイヤーのリアルな行動に影響を与えるのは面白いですよね。

読んで変わったこと

✔ 物語の見方が変わった。「ゲームのストーリー」は、ただの演出ではなく、時代とともに変化し、プレイヤーの心に影響を与えるものだと実感。

✔ ゲームを遊ぶとき、より深く「どうしてこの展開なのか?」を考えるようになった。

✔ 仕事や日常生活でも、「自分がやりたいこと」と「相手が求めること」のバランスをもっと意識するようになった。

まとめ

ドラクエシリーズを物語の視点から分析したこの本は、単なるゲームの歴史書ではなく、「物語が人を惹きつける理由」を考えさせてくれる一冊でした。

ドラクエ好きな人はもちろん、「ゲームの物語構造を深く知りたい人」「物語がプレイヤーに与える影響を考えたい人」にもおすすめです!

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